オルビス塔に足を踏み入れてすぐ、
目の前に巨大な像が現れる。
・・・羽の生えた大きな女性の像。
それはまるで天使を象ったようにも見える。
「オルビスと何か縁のある物なのだろう・・・か?」
「さあ?w」
塔の入口となるポータルに入ると、
ルディブリアムで見たものとほぼ同じ、
『オルビス魔法石』が、そこにあった。
「書一枚で、今いる20階から一気に1回まで行けるんだ。」
「エオス塔より手間が少ないんだな。」
「それじゃ、プレイヤーs。書、使うか!w」
「ああ」
私達が『魔法石の書』を掲げると、
魔法石が光を放ち…
私達をオルビス塔の1階まで送り届けた。
「・・・寒いな。」
オルビス塔、1階。
20階と、塔の造りに大差は無いようだが、
一番の違いは、極寒とも言える気温。
塔に蔓延るモンスター達も、
寒さに対応した姿形をしている。
塔の中は吹きさらしの状態で、塔の中にまで雪が入っているようだ。
壁の向こうに見える地形や街は、まさに雪国。
この地域から、海底に向かうのだろうか。
・・・寒そうだ。
「ま、死にはしない!w」
「それはそうだが・・・」
モンスターを倒しながら
塔を降りてゆくと、塔の出入口が見えた。
あそこから外へ出る事が出来るようだ。
「確か、地下があったのだったな。」
「プレイヤーs、こっちこっちw」
鉾娘に誘導され、地下室へと降りてゆく。
地下室の一番下の段には既に、水が溜まっている状態だ。
「これは・・・海水だな。」
「そこの穴から入るんだよ」
壁の穴を覗くと、青く輝く深海の世界。
『アクアロード』の入口が見えた。
『うっひゃ〜!冷てぇ〜!w』
雪国の真下にある海底の道。
その海水は、氷水とも言えるほどの冷たさだ。
「まだ塔は続いているようだな・・・」
「もっと降りたら、出口があるんだとw」
考えていても仕方が無い。
私達は塔の奥を目指し、下へ下へと泳いで行く。
『見ろよアレ、新モンスターw』
鉾娘が指を指した先に、シュノーケルを着けたペンギンがいた。
『ペペ』と言うモンスターの亜種だそうだ。
それにしてもシュノーケル・・・か。
「なあ、鉾娘。」
「あん?」
「・・・少々、息苦しいのだが・・・」
『スキューバペペ』を見てふと気付く。
私達は生身の人間。そしてここは海の中。
息苦しいのも当たり前だった。
「体力が少しずつ…減っているような。」
「うはwマジだ!w」
このままでは危ない。何とか、息継ぎをしなくては。
しかし・・・かなり奥まで来てしまったため、
上へ戻るのは大変そうだ。
「鉾娘、どうする、帰還書を読もうか」
「プレイヤーs!あそこに何かある!」
鉾娘の向いた先に、空気のある空間が見えた。
私達はそこへ急いで泳ぎ、飛び込んだ。
『ドンッ!!』
その拍子に、誰かとぶつかってしまったようだ。
「す、すまない・・・」
「ごめんよw」
私たちがぶつかってしまった、
大きな荷物を抱えた男は、起き上がるなりこう言った。
『おヌシ、何をする!余は王なるぞ!!』
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