Maple story
―その後、私達は『ジェイ』に勲章を届けた。流石に、今回の依頼は長く辛いものだった。皆疲れ果て、『今日はもう疲れた』と、次々に「落ち」ていった。

ジェイに勲章を渡した時、お礼にと貰った『長老スタン』の帽子だが・・・
『それはプレイヤー殿が貰ってくだされ、でござる』
『一番頑張ったのはプレイヤーくんなの』

そう言われたので、貰っておくことにした。斬り盗賊君がその場にいたら、欲しがっていたのかもしれないが・・・

それから暫く経った時の事だ。


『プレイヤーs〜!おひさw』
久しぶりに聞く声だ。それもそのはず、『ルディクエ』以来会っていない『鉾娘』だった。

「久しぶりだな、鉾娘。」
「おうw」

『ルディクエ』を共に攻略していた時はいつも私の師匠である『最強の弓使い』がいたのだが・・・彼の姿が見えないので、尋ねてみる。

「弓使いの姿が見えないな?」
「あっ、弓c?・・・そんな事はどうでもいいだろw」

私には、彼女が何か隠しているように見えたが・・・鉾娘は続けた。
「そんな事より、オルビスの地下の話、知ってる?」

オルビスといえば、エリニアとルディブリアムの間にある地域だ。しかしよく考えると、そのオルビスにはほとんど足を踏み入れたことは無かった。

「オルビスか・・・あまり足を踏み入れたことは無いな。」
「そうなの?w」
「オルビス塔の地下に、海底のフィールドが出来たらしいんだよね」
鉾娘の話によると、今まで無かった『海底』の道が開けたのだと言う。

また一つ、世界が広がったのだ。

「海底か・・・」
「プレイヤーs、一緒に行かね?w」
「そうだな。今請けている依頼も無いし、私も同行するよ。」
「そう来なくっちゃ!w友達も誘っときなよw」

私もそのつもりだったのだが、あいにく今、鉾娘以外の仲間は『IN』していないのだ。

「今は誰も来ていないみたいだ。鉾娘の方はいないのか?」
「プレイヤーs以外いねえw」
「そ、そうか。」

オルビス最初の冒険の舞台は、海底と言うことになりそうだ。エリニアの帰還書を読み、私達は船に乗り込んだ。

『そろそろ出発ですのでもう少しお待ちくらだいませ〜。』

少し間の抜けたアナウンスと共に、乗り慣れたこの船で、私達は『オルビス』へやって来た。見渡す限りの青い空。船着場を出ると、羽で装飾された建物や、他の場所では見たことも無いものばかりだ。高所なのか、少々息苦しい感じもしたが、おいおい慣れるだろう。

「さて、プレイヤーs。ここは初めてだったよね?」
「ああ」
「すぐに海底に行くのもいいけど、オルビスツアーでもしとく?w」

確かに、私はオルビスに来て、船着場から出た事は無かった。オルビスを色々と巡りたいとは思ったが、海底の方にも勿論、興味がある。

「いや、海底に行くよ。鉾娘もそのつもりで来たのだろう?」
「あいよw」

彼女の話に寄れば、船着場を降りて右へ向かえば『オルビス塔』に行く事ができるそうだ。その塔の最下層には『エルナス』と言う地域があり、上級冒険者達の溜まり場になっているのだという。しかし、その最下層の先が、新たに現れたのだと言う。『アクアロード』と呼ばれる海底の道が。

「プレイヤーs、これを渡しとくよ。」鉾娘は私に、一枚の書物を手渡した。

「これは?」
「『魔法石の書』。エオス塔のアレと似たようなもんだw」

どうやら、ルディブリアムにあった『エオス石』と同じような物が此処にもあるようだ。

「ありがとう、鉾娘。」
「気にすんなw」

私達はオルビス塔へ、足を踏み入れる・・・


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