『取引?』
「お前さんが俺の出した条件に従えば、返してやってもいいぜ。もっともこの状況下、お前さんが断れるかどうか、だがな。」
彼の言う通りだ。私達は完全に形勢不利。断る事は出来ない・・・
「わかった。条件なら飲もう。それで・・・その条件と言うのは?」
『その女をこっちによこしな。』
『ええっ!?』
魔女さんが飛び上がって私の後ろに隠れる。
「そ、そんな無茶な・・・!!」
「どうなんだ?条件を飲むのか?飲まねえのか?」
『プレイヤーさ〜ん・・・!!』
魔女さんが私に目で訴える。・・・勿論、私はこう答えた。
『断る、と言ったら?』
幹部らしき男が顔をしかめる。
『・・・俺の銃弾がお前を撃ち抜くまでよ。』
私の前に銃口が向けられる。・・・ここまでか。
その時だった。私達の真横から白く輝く閃光が見え、
その光が消えたと思うと、横にいたはずの手下が消えている。
『な、何が起きた!!』
幹部らしき男は、今までの平静を失い叫ぶ。
そして、その先から声が聞こえてきた。
『こっちへ来るのじゃ!さあ、早く!』
今は考えている場合ではない。私達は一目散にその方向へ走る。
「アニキ!!あいつら、逃げてますぜ!!」
『馬鹿野郎!!追いかけねぇか!!』
私達が走る先に、来た時には無かった『光の扉』があった。その扉の先から、先程の声が聞こえてきた。
『さあ、飛び込むのじゃ!』
「その声は・・・おじいちゃん?」
魔女さんが何かを思い出したように言ったが、今は尋ねる暇は無い。魔女さんの手を引っ張り、扉に飛び込んだ。
扉の先は、ショーワ町だった。
「はあ、はあ・・・」
「間一髪、助かりましたね^^;」
『危なかったのう。お二人さん。』
私達の前に、一人の老人が立っていた。
その老人は扉を閉じると、魔女さんに向かってこう言った。
「久しぶりじゃな。『まーちゃん』。」
高位の魔術師を連想させるその年季の入った声。
そして、輝かしいほどの立派なローブを着た老人だ。
その声を聞き、魔女さんが目を輝かせる。
『やっぱり、おじいちゃんだったんですね!』
「ほっほっほ。レベルは上がってるかのう?」
「はい!おかげでLv45まで上がりました!」
『ほっほ。頑張っとるのう。』
「ありがとう、助かったよ。先程の閃光も・・・貴方がやっただろう?貴方は一体何者なのだ?とても、普通の方には見えない・・・」
「わたしが教えますね。」
魔女さんが老人にそう言うと、老人は笑みを浮かべて頷いた。
『彼はわたしの師匠で、高位の『プリースト』なんですよ。皆は【おじいちゃん】って呼んでます。』
「ほっほっほ。本当の名前は『魔法じじい』と言いますじゃ。」
彼の名前は『魔法じじい』。魔女さんの師匠で、他にも多くの弟子をもつ人物だそうだ。クレリックの上位に当たる『プリースト』の称号を持つという。
「それで『まーちゃん』と言うのは?」
「『魔女』だからまーちゃんなんです。^^;」
「そういう事じゃ。」
「はあ。」
「しかしお主ら、なぜあんな危険な所へ飛び込んだんじゃ?幹部達が出現する地帯まで行ってしまうとは。ワシが通りがからなかったら、どうなっていた事か。」
私がこれまであった事を話そうとした・・・
その時、魔女さんは魔法じじいに言った。
「おじいちゃん。お願い、手を貸してください!」
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