・・・何とか、船着場には間に合ったようだ。
私達はチケットを買い、船へ滑り込んだ。
「はあ、はあ・・・何とか間に合ったようだな。」
「うn」
私達が乗り込むと同時に、オルビス行きの船は出港した。早速船の中を模索しようと思ったところ・・・私達は、一人の青年に出合った。
『何をそんなに急いでいるんだい?旅はもっと、楽しまなくちゃ。そう・・・旅と言うものは、人間関係と同じ・・・焦らずゆっくり、進めるものさ。』
『弩』を抱え、珍しい服装をした青年が言った。少し変わった性格の持ち主みたいだが・・・彼の言うことも一理ある。焦りからは何も生まれない。
「そうだな。しかし、ここで船を逃してしまうと、15分も待たされる事になってしまうが・・・」
「何を言うんだ。その15分の間に素敵な出会いが待っているかもしれない。旅とはそう言うものだろう?そもそも旅とは・・・・」
話が長くなりそうなので、私は状況を話した。メイプル古書の依頼の話や、私達はその依頼で船を捜索していることを。
「なるほど・・・古書。僕は『古き良き物』と言う言葉が大好きでね・・・そもそも、どの程度から『古』と言う単語が付けられるのかは定かではないが・・・」
またも長引きそうなので、私は途中で言葉をはさんだ。
「それで・・・それらしい物を見かけなかったか?かなり重要な書物だそうだ。」
「君も人が悪い。急いでばかりじゃ、楽しみを見つけることなんて出来ないぞ?・・・古書らしきものだが、僕の友達がこの船でそれらしい物を拾っていたな。」
彼は船の奥にたたずむ魔術師に声をかけた。すると、その魔術師はゆっくりとこちらにやってくる。
「呼んだ?」
その魔術師の顔が見えた瞬間、私は思わず顔を強張らせて言った。
『きっ、貴様は!!!!』
「おい」
『うはwwwwwwwwww』
忘れるはずも無い。
あの邪魔者・・・『雷魔術師』が、そこにいたのだ。
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