Maple story
「あたしもそろそろ落ちないとだし・・・ごめんね」

鉾娘もここらでグループを抜けるようだ。
「とりあえず解散って事で。また見かけたら誘ってねw」
「はい!」
「おつでござる」
「おつ」

そう言い残して、鉾娘は消えていった。

「主戦力を二人も失ったでござるな」
「ま、まずはここを出よう。皆。」

私達は『エオス塔101階』へと引き返すのであった・・・・
戻って来て最初に、私は一番気になっていた事を弓使いに話した。

「なあ、弓使いよ。貴方はレベルアップの速度が尋常ではないが・・・ 
 何か特別な修行でもしているのか?」
「わたしも気になります・・・」

弓使いが即座に反応した。
「ん。それはだな・・・俺は『サクチケ』を使っているんだ。」

『サクチケ?』

投げ侍が閃いたように言った。
「『サクサクチケット』の事でござるな。あの経験値が2倍貰えると言う、夢のアイテムでござる」

「そう。そのサクチケさ。これでも全種買ってるからな!もんごるまん」

サクサクチケット。簡単に言うと、『経験値』を普段の2倍も貰えると言う凄いアイテムだ。効果の有る時間帯によって何種類かに分類されるアイテムらしいが、弓使いは全種、揃えているようだ。

私はその『サクチケ』を手に入れてみたい衝動に駆られた。
「弓使い、そのサクチケとやらは何処で入手したのだ?」
「何処で・・・と言うか、『Pショップ』だ。」

そこでまたも投げ侍が閃いたように言った。
『右下の赤いボタンで入れる店でござるな。拙者も偶にではござるが、利用しているでござるよ。』

「投げ侍さん、物知りですね!^^」
「いやぁ、それほどでも・・・でござる。」

投げ侍が頭を掻いて照れていると、斬り盗賊君が後ろからぬっと現れ、こう言った。
「おい」
「でしのくせになまいき」

『し、師匠、これくらいは勘弁して欲しいでござるよ〜!』

師弟関係というのも、大変そうだ。

早速私も『Pショップ』とやらに足を踏み入れてみた。が、この店は『メル』での取引が出来ず、代わりに『NEXONポイント』と言う通貨が必要になるようだ。また『NEXON』か・・・この組織の名前を聞くのは数回になるが、未だ謎の多い組織だ・・・。

私はとりあえず、弓使いに尋ねてみる事にした。
「弓使いよ、『NEXONポイント』とは何処で入手できるのだ?」
「何だ、P持ってなかったのか。どこでと言うか、現金が要るんだ。」

現金、という事は『YEN』が必要になると言う事か。しかし・・・今私に『YEN』の持ち合わせは無い。

「持ち合わせが無いって顔だなー」
『ああ。』
「それなら、メルで買う方法もある。・・・ただ、少し危険だけど。」

その時、一つの『拡声器』の声が聞こえてきた。
『P売野郎【CH8】:1P=4kで1000P売ります。先×フリマまたは内緒ヨロ』

「噂をすれば何とやら、だな、こりゃ」

丁度、『P売り』と呼ばれる者が広告を出しているようだ。このチャンスを逃す訳にも行くまい。私は懐を確認し・・・弓使いに聞いた。

「サクサクチケットとやらは『1000P』で良いのだな?」
『ちょっ・・・ホントに買う気か?^^;』
「ああ。勿論さ。」

「おまえかねあんの」
斬り盗賊君が私を見て、ぼそっと言った。

そして、魔女さんが手のひらで計算を始める。
「1P4kで・・・1000Pだから・・・4m!?プレイヤーさん、そんなにお金持ってるんですか?」

「『4m』とは・・・どれくらいだ?」

「お前、相変わらず何も知らないんだなー。」
これまた、恥ずかしい話だ。以前『k』の単位はフリーマーケットで彼に聞いたのだが、『m』の単位は初耳だった。最近はこの世界に溶け込めたような気がしていたが、まだまだ、奥が深いようだ。

『mって言うのは・・・1000k、つまり100万だな。4mで400万。』

投げ侍が今頃驚いて言った。
「大金でござるなぁ〜!さすがにそんなには持ってないでござろう?プレイヤー殿?」

・・・私はそんなに貧乏に見えるのだろうか?
『財布を見たが・・・私は7mほど、持っていることになるな。』

>>第五十三話へ
トップl 初心者物語l 思い出l フラッシュl 歴史l l掲示板l Reserch