投げ侍が台上のホワイトチューに手裏剣を投げつける。ネズミが倒れると、その場所にあった箱が開く。そして暗闇の中から巨大な影が浮かび上がった。クジラ・・・のような、不思議な姿をしたモンスター、『モーメガバン』が、遂に姿を現わしたのだ。
「大きいな・・・」
「でもちょっと可愛いです・・・」
『コイツは見た目より強いぞ!なめてかかるなよ!』
「ああ!」
補助魔法は完璧だ。私はビッグハンマーを握り締め、斬り盗賊君、鉾娘とともにモーメガバンに立ち向かった。しかし、モーメガバンが口を大きく開き、眩い閃光を放つ。閃光が見えたと思った瞬間、私達は吹き飛ばされた。
『うわっ!!』
・・・意識が飛びそうなほどの衝撃。
あの鉾娘でさえ表情が歪むほどだ。
・・・・これがヤツの魔法攻撃か。
「sinu-」
鉾娘が叫ぶ。
『魔女s!斬りsの回復最優先! 賊は体力低いんだから!』
「了解ですっ!」
魔女さんが『マジックガード』をかけ直し
私達の真後ろに立ち、ヒールを唱え始める。
『いいぞ!この陣形を崩すなよ!』
弓使いと投げ侍は台の上から攻撃を続ける。
・・・・その時、モーメガパンの目が光った。
それと同時に、大量の『クロノス』が召喚された。
「まずい!またロムバードの時のように・・・
投げ侍や弓使いの攻撃が防がれてしまう!」
しかし、弓使いと投げ侍は冷静だった。
『大丈夫。そういう時のためのこの台さ』
『この高さからならヤツへ狙い定める事は容易い事でござる!』
私と鉾娘はスラッシュブラストで『クロノス』達を蹴散らしてゆく。その合間を縫って、斬り盗賊君がモーメガバンの懐に飛び込み、『サベッジスタブ』を叩き込む。
しかし、モーメガバンも怯まない。その巨体から繰り出される体当たりに、斬り盗賊君も苦痛の声を上げる。「sinu-」
その間、モーメガバンはクロノスを召喚し続け、辺りはクロノスで埋め尽くされた。
モーメガバンほどの脅威ではないが、この『クロノス』一体一体も攻撃魔法の使い手なのだ。クロノスには魔女さんの『ヒール』でダメージを与えられるようだが、ダメージを与える反面、こちらへの回復が薄くなってしまう。
「マズいです・・・」
今こそ私の『新スキル』を試す時か・・・?今まで使う機会がなく、封印していたスキルを。迷っている暇は無い。駄目で元々。やってみるしかない。
『みんな、少し離れていてくれ』
「プレイヤーs?」
「もしかしてアレ?w」
武器を床につけ、私は全ての力を混め、叫んだ。
『うおおおおおおーーーーッ!!!!!!』
轟音と共に、クロノス達が怯んでいるのが見える。今のクロノス達は攻撃・防御共に疎かになっているだろう。この隙を逃すまいと、私は再びクロノスの群れに突っ込んだ。
『みんな、今のうちにやるんだ!』
「プレイヤーさん、その能力は・・・?」
『複数の敵の攻撃力・防御力を低下させるスキル・・・【プレッシャー】と言ったかな』
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