カニングシティーに向かった私達は、早速グルクエを開始する。
数回のグルクエを終えた頃、魔女さんのレベルがついに31となった。
「わたしはこれでラストですね。」
「だな」
「確か31以上になるとグルクエは出来なくなるのだったな・・・」
「今度は35以上になった時、また一緒にグルクエしましょう!」
グルクエを終え、私達は魔女さんを見送った。
そして私のさらなる目標が決まった。『新大陸』のグルクエに行くため、レベル35を目指す事だ。
グルクエばかりでは体がなまってしまう。私は斬り盗賊君に提案した。
「斬り盗賊君、私たちの2次転職ももう近い。スパートをかけようじゃないか。」
「いいよ」
「すりぴいこ」
そうだ。以前彼に進められて買った帰還書が残っている。私達は「アリの巣」でレベルアップを計る事にした。アリの巣に向かおう・・・・そう思った時。私達はカニングシティーでとある女性に遭遇したのだった。
『壊れた鏡のかけら」を集めてきてくれませんか・・・?』
病院の中で遭遇した、包帯を巻いた女性。彼女は『ワイルドボア』の落とす鏡のかけらを集めて欲しいと私達に依頼した。私達は既に「ファイアボア」をも倒せる強さである。断る理由もなく、私達はその依頼を受けるのであった。
『わかった。その鏡のかけら、集めてこようではないか。』
『ぺりいくぞ』
ペリオンに向かい、私達は『ワイルドボアの住みか』へ向かった。しかし、私達はまだ知らなかった。「小さな悪魔」の存在を。ワイルドボアの群れの中に奴はいた。宙に浮く幽霊のようなモンスター。私達は警戒もせず、そのモンスターに攻撃してしまった。・・・気付いた時にはもう遅かった。
奴の名は『ジュニアブーギー』。
駆け出しの冒険者の間では脅威とされているモンスターのひとつだった。攻撃した瞬間、私の目の前は暗闇に包まれていた。
「くっ・・・目が見えない!」
私はがむしゃらに武器を振り回した。しかし、ワイルドボアにすら命中していないようだ。追い討ちをかけるかのようにジュニアブーギーは呪文を詠唱した。私の『スキル』が封じられてしまったのだ。
「斬り盗賊君、無事か・・・?」
「おれはだいじょぶ」
次の瞬間、彼は言った。
「でぃすおだやるから」
「にげろ」
『ディスオーダー』・・・・?
確かあのスキルは敵の攻撃力と防御力を低下させるスキルだったはず。しかし今は彼に任せるほか無い。成すすべのない私は出口に向かって走った。
『ガキンッ!』
彼のディスオーダーが・・・命中した。すると、ジュニアブーギーは何事も無かったかのように去っていった。
「一体どういう事だ?」
私が聞くと、斬り盗賊君は答えた。
『たげはずし』
ジュニアブーギーが離れたのを見計らい、私達は鏡のかけらを集める事にした。
「・・・ジュニアブーギーには手を出さないでおこうか。」
「すらぶらするなよ」
ジュニアブーギーにさえ手を出さなければ辛い狩場ではない。ワイルドボアを狩ること数十分。私達は鏡のかけらを20個、集め終えたのであった。カニングシティーに戻った私達は、包帯を巻いた女性に『壊れた鏡のかけら』を手渡した。鏡を繋ぎ合わせ、彼女は鏡を見た。そして・・・自分の姿に驚いたようだった。
幽霊となっていた自分の姿に。
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